Macと私 #2 〈遍歴〉
前回のあらすじ(3行まとめ)
Macintosh512K に一目惚れするも高嶺の花。バツ1のNEC9801vmとお見合い結婚し、幸せに暮らしていたが、vmの病気がきっかけで焼けぼっくいに火が付き、表面上は結婚生活を継続しつつ、夜はマックとネンゴロの二重生活を始めてしまう私であった、、、。
1. Macintosh LC
Macを買い換えたSE氏から下取りしたのがコレ。
↑Macintosh LC 前面の張りのある曲面と水平スリットが美しい。
いわゆるピザボックススタイルの元祖。デザインはドイツのフロッグデザイン。
後にLCⅡ LCⅢ と進化していく。
美しいマシンだが、モニタが12インチ。当時のゲームが13インチ前提で出来ていて、
今のように解像度を自動で調整する機能が無かった為、ゲームの画面4方が切れて
表示されていた。
このLCで、家で夜、設計のバイトで稼いだ。初Mac:楽しくて仕方が無かった。
このマシンで、MS Excel もデビュー。目からウロコだった。
2. ColorStyleWriter 2400
キャノンのOEM A4インクジェットプリンタ (でもキャノン版は格好悪かった)
バイトの図面は、69%でA4コピー紙に出力し、事務所のコピー機の手差しに
A3トレーシングペーパーをセット。A4→A3で拡大コピーして青焼きで納品して
いました。
写真の解像度等は今のプリンターとは比べものにはならないものの、カラーの図面等は
キチンとプリントできる、タフな良いプリンターでした。ケーブルの規格が替わって
お蔵入りするまで、長いこと酷使しました。合掌
3. Macintosh LC475 改 + MultipleScan17” ※LC630と等価交換
↑LC475
↑MultipleScan17”
↑LC630 買ったけど開封の儀しないままドナドナ(交換)
実はLC475は、例のSE氏が買い換えたマシン。私はLCの12インチでのCAD作業が流石に
辛くなってきてSE氏に相談したところ、私が、新しく出たLC630を購入し、SE氏の475
と交換する事になった。と云うのも、載っているビデオカードが475の方がでかく、630
は、17インチモニタを写せなかった。
CPUのクロックは630の方が若干速かったが、SE氏による魔改造(メインボードの抵抗
チップの2つをハンダで入替えると、630と同じクロックにアップする!:良い子は
真似しないように)を施し、お互い損をしない等価交換が成立した。
LC475の写真のモニタは恐らく13インチ。ここに17インチのMultipleScan17”をドンでは
なく、そぉーっと載せてガンガン図面描いた。丸い台座がLC475のボディ幅とほぼ同じ
寸法だった。ブラウン管は確かSONYのトリニトロン管。三菱のダイヤモンド管より発色
が柔らかくて私はコッチが好きだった。ま、アップル純正モニタであることが何よりも
重要な選択基準ですけどね、今も。
幸いソニータイマーが起動することも無く、長いこと愛用した自宅マシン。インターネッ
トデビューもこのマシン(ISDNが出たすぐの頃)
番外編 (事務所プロッター)
前回、図面をCADでは無く、手描きにこだわった訳をこう書きましたよね。
”何故なら図面の、プリンターも含めた成果品(図面)のクオリティが低すぎたから。”
CADで描いた図面を出力するプロッターは、既に各種出ていたのですが、
↑ペンプロッター
このレールにシャープペンや製図用ペンをセットし図面を描くんですが、シャープペン
を紙に対して垂直に立てて引いた線は、薄くて、かすれて、シャープではないんです。
ちなみに私ら手描き族は、シャープペンを斜めに傾けて、しかも回転させながら
シャープな線を描いていたんです。さらにもう一つ致命的な問題が。当時プロッター
のドライバは、線のみで、面を塗る事が出来なかったんです。壁を黒く塗りつぶす時は
線を何本もくっつけて引いて塗りつぶしていました。
マックとCADソフト(MiniCad 5.0)を使うようになって、A4もしくはA3までなら、塗り
つぶし有りのシャープな図面が実現できていたんです。
しかしある日、遂にこの問題を解決する(出来る?)モノが出現します。
↑HP DesignJet 250c
ヒューレットパッカード社の DesignJetシリーズです。インクジェットのロール紙
プロッターです。価格は破格の25〜30万円!
実はインクジェットのプロッター自体は存在していたのですが、それらの価格はコレの
10倍〜100倍はしていました。
更に塗りつぶし可能なドライバも入手可能となりました。つまりA3まで限定だった
図面出力が、A2、A1サイズでも可能になったのです。
機は熟しました。
ある日私は、クルマにLC475と重い17インチモニタを積んで出勤。
朝から、事務所のボスに、マックの社内プレゼンを敢行します。
夕方3時頃、ボスが遂に一言 ”判った、まず1台、中古で買ってこい!”
長年培った手描きの技を封印し、CAD(withMac)の世界へ船出です。
3 PowerMacintosh 6100 (事務所マシン)
↑PM6100
まず、ボスにPM6100AVの中古を購入。モニタは予算の関係もあり、Sonyの17”
数日間ボスは部屋に籠もりっきりでMacとの初対面の挨拶からCADの入口を
覗いた後、”人数分、揃えてこい!予算は○○円以内” 予想通りで、理想的な展開です。
私用に、番頭特権でもう一台6100(ボスに敬意を表して非AV モデルに)を、もう一人
のスタッフ用には、LC630(新品:確か、ビデオボード強化で17”写せるようになって
いた?)そして、HP. DesignJet250c を購入。
PM6100。良いマシンでした。上に7100(9801っぽい) 8100 (タワー型格好いい)
と有りましたが、CAD作業は6100で十分。ティーーンッと軽く響く起動音が懐かしい。
(つづく)
一気に遍歴を最後まで書くつもりでしたが、書いてると色々当時の事や細かい点を
思い出して長くなりました。この調子だと、現使用Macまでたどり着くには、あと
2回ぐらい必要そうです。
夜の製図描きのバイトですが、ボスはバイト承認派、むしろ推進派でした。他流試合で
腕を磨け! 但し、夜9時以降でやれ! と。
はじめは平行定規で描いて、稼いだバイト代で、LCを下取り。LCで稼いだバイト代で、
475 (630)を購入。475で稼いで、、、、、
思えば、Mac等のアップル製品を買うためのバイトだった気がします。
お百姓さんが新型の田植機を買う為に米作っているのと、似ていますね。
自宅の夜バイト、キツかったけど、楽しかった。
では、今回はこの辺で
一番好きなマシン:うーん、、やっぱり自腹切った、LC475かな。つきあいも長いし